産休・育休中の給付金はいくら?出産手当金・育児休業給付金の計算方法【2026年版】
1. 産休・育休の基本(期間と違い)
「産休」と「育休」は混同されがちですが、法的根拠・取得できる人・給付元がすべて異なります。まずその違いをしっかり把握しておきましょう。
- 産前:出産予定日の6週間前から(多胎妊娠は14週前)
- 産後:出産日翌日から8週間(強制休業)
- 取得権利:女性のみ
- 雇用形態:正社員・パート・派遣問わず
- 根拠:労働基準法第65条
- 期間:原則子が1歳になるまで(最長2歳まで延長可)
- 取得権利:男女ともに取得可能
- パパ育休(産後パパ育休):出生後8週間以内に4週間取得可能
- 雇用形態:雇用保険加入者が対象
- 根拠:育児・介護休業法
多くの場合、産後8週間の産休が終了した翌日から育休に入ります。産休中は健康保険から「出産手当金」が、育休中は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。
2. 産休中の給付金:出産手当金
出産手当金は、健康保険(協会けんぽ等)から支給される給付金です。産休中に会社から給与が出ない(または減額される)場合に、生活を支えるために支払われます。
計算式
── 標準報酬日額の計算 ── 標準報酬日額 = 標準報酬月額 ÷ 30
支給の主なポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給期間 | 産前42日(多胎98日)+産後56日 = 最大98日(多胎154日) |
| 支払元 | 健康保険(協会けんぽ) |
| 所得税 | 非課税 |
| 社会保険料 | 産休中は免除のためかからない |
| 会社からの給与との関係 | 産休中に給与が支払われる場合は出産手当金が減額または不支給 |
計算例:月給30万円の場合
標準報酬日額:300,000 ÷ 30 = 10,000円
── 98日間の出産手当金 ── 10,000円 × 2/3 × 98日 = 約653,333円
3. 育休中の給付金:育児休業給付金
育児休業給付金は、雇用保険(ハローワーク)から支給される給付金です。育休前6ヶ月の月平均賃金をもとに計算されます。
給付率と計算式
── 181日目以降 ── 月給の 50%(休業開始時賃金日額 × 50% × 支給日数)
── いずれも非課税・社会保険料なし ──
育休中は社会保険料・所得税がかからないため、手取りベースで比較すると育休中の実質収入は月給の約80〜90%水準になることもあります。給付金だけの額面では大きく下がって見えますが、控除がないぶん実際の減少は小さくなります。
育児休業給付金の主なポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給元 | 雇用保険(ハローワーク) |
| 受給資格 | 育休前2年間に雇用保険被保険者期間が12ヶ月以上 |
| 所得税 | 非課税 |
| 社会保険料 | 育休中は免除のためかからない |
| 支給タイミング | 約2ヶ月ごとに2ヶ月分まとめて振込 |
| パパ育休(産後パパ育休) | 出生後8週間以内に最大4週間取得可。給付率67% |
4. 社会保険料の免除
産休・育休中は、健康保険・厚生年金保険の保険料が免除されます。これは会社員にとって非常に大きなメリットです。
- 本人負担分も会社負担分も両方免除される
- 免除期間中も年金受給額への影響なし(標準報酬月額で算定継続)
- 健康保険証はそのまま使用可能。医療費の自己負担も変わらない
産休開始月から育休終了月まで、月の末日が休業中であればその月の保険料が丸ごと免除されます(育休の場合は、同一月内に14日以上育休を取得した場合も免除対象)。
| 休業種別 | 免除される保険料 | 適用条件 |
|---|---|---|
| 産休(産前産後休業) | 健康保険・厚生年金 | 産前産後休業期間中 |
| 育休(育児休業) | 健康保険・厚生年金 | 月末育休中 or 同一月14日以上 |
| 雇用保険料 | 免除なし | 育休中は給付金受給のため支払不要(結果として) |
5. 年収別シミュレーション表
年収(月給換算)別に、出産手当金と育児休業給付金(最初の6ヶ月・67%期間)の目安額をまとめました。
| 年収 | 月給目安 | 出産手当金(98日) | 育休給付金6ヶ月(67%) |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 25万円 | 約54.4万円 | 約100.5万円 |
| 400万円 | 33万円 | 約71.9万円 | 約132.7万円 |
| 500万円 | 42万円 | 約91.5万円 | 約168.8万円 |
| 600万円 | 50万円 | 約109万円 | 約201万円 |
| 700万円 | 58万円 | 約126.4万円 | 約233.2万円 |
※ 標準報酬月額の上限(139万円)あり。上記は概算です。実際の給付額は標準報酬月額の等級・勤務日数等により異なります。
出産手当金:約91.5万円 + 育休給付金6ヶ月:約168.8万円 = 合計約260万円(産休・育休1年間の合計概算)。社会保険料免除額も含めると実質的な給付はさらに大きくなります。
6. 手続きの流れ
産休・育休の取得から給付金受給まで、おおまかな流れは以下の4ステップです。
産休・育休前後の手取りを確認
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