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住民税の計算方法とは?給与から天引きされる仕組みをわかりやすく解説【2026年版】

📌 この記事のポイント
  • 住民税は都道府県民税+市区町村民税の合計で、税率は一律10%
  • 前年の所得をもとに計算されるため、今年収入が変わっても来年反映される
  • 6月に突然増える理由は定時改定(前年所得による毎年の再計算)のため
  • 新入社員の1年目(入社後最初の6月まで)は住民税の天引きがない

① 住民税とは(都道府県民税+市区町村民税)

住民税は、1月1日現在の住所地に納める地方税で、 都道府県民税市区町村民税(特別区民税)の2種類から構成されます。 給与所得者の場合は会社が給与から天引きして市区町村へ納付する 特別徴収の方式が原則です。

種類納付先所得割の税率均等割
都道府県民税都道府県4%1,500円/年
市区町村民税市区町村(特別区)6%3,500円/年
合計10%5,000円/年

※ 均等割は地域によって異なる場合があります(森林環境税など上乗せがある自治体も)。 2024年度から国の森林環境税1,000円/年が均等割に上乗せされ、実質6,000円/年になっている場合があります。

② 住民税の計算の流れ

住民税は以下のステップで計算されます。すべて前年の所得をもとに計算される点が重要です。

1
前年の総収入を確認する 給与収入・事業収入・不動産収入など、すべての収入を合計します。
2
給与所得を求める(給与収入 − 給与所得控除) 給与所得控除は収入に応じた定額控除です。
3
所得控除を差し引く(基礎控除・社保控除など) 各種控除を差し引いて課税所得を算出します。
4
所得割を計算(課税所得 × 10%) 都道府県民税4%+市区町村民税6%で合計10%を掛けます。
5
税額控除を差し引く 調整控除・配当控除・住宅ローン控除などを差し引きます。
6
均等割を加算 所得割に均等割(約5,000〜6,000円/年)を足した合計が年間住民税額です。

③ 所得割の計算(税率一律10%)

所得割の税率は、所得の多さに関わらず一律10%です(所得税のような累進課税ではありません)。

所得割 = 課税所得 × 10%
課税所得 = 給与所得 − 各種所得控除
例:課税所得200万円 → 2,000,000 × 10% = 200,000円(年間)

給与所得は「給与収入 − 給与所得控除」で計算します。 給与所得控除は収入が高いほど控除額が大きくなりますが、 所得税とは控除額が若干異なります(住民税の給与所得控除は所得税より少ない設定)。

④ 均等割(5,000円/年が基本)

均等割は所得にかかわらず一定額を負担する税です。 標準は都道府県民税1,500円+市区町村民税3,500円=年5,000円です。

⚠️ 2024年度〜 森林環境税の上乗せ
2024年度から国税として森林環境税(1,000円/年)が創設されました。 住民税と合わせて徴収されるため、実質的な均等割負担は約6,000円/年になっています。

均等割は非課税限度額(所得が一定以下の場合)を下回ると課税されません。 非課税となるかは市区町村ごとに定められた基準で判定されます。

⑤ 主な所得控除一覧

課税所得を計算する際に差し引ける「所得控除」には以下のものがあります。 住民税の控除額は所得税より低い場合があります。

控除の種類住民税での控除額(目安)備考
給与所得控除収入に応じて55万〜195万円給与収入者は自動適用
基礎控除43万円所得税は48万円(住民税は少ない)
社会保険料控除支払額全額厚生年金・健康保険・雇用保険など
配偶者控除33万円(配偶者の所得95万円以下)所得税は38万円
扶養控除(一般)33万円/人16歳以上の扶養親族
扶養控除(特定)45万円/人19〜22歳の特定扶養親族
生命保険料控除最大7万円所得税は最大12万円
地震保険料控除最大2万5千円所得税は最大5万円
医療費控除実費超過分(10万円または所得の5%超)確定申告で申請
ひとり親控除30万円所得税は35万円

※ 所得税と比べ控除額が低い項目があります。控除の詳細は各市区町村の窓口または確定申告書でご確認ください。

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⑥ 年収別 住民税の目安表(2026年・単身・東京)

以下は会社員(単身・扶養なし・東京)を想定した年間住民税の目安です。 社会保険料控除や基礎控除を差し引いた課税所得をもとに試算しています。

年収 給与所得 課税所得(目安) 所得割(年) 均等割 年間住民税(目安) 月額換算
300万円202万円約82万円約82,000円6,000円約88,000円約7,300円
400万円276万円約142万円約142,000円6,000円約148,000円約12,300円
500万円356万円約200万円約200,000円6,000円約206,000円約17,200円
600万円436万円約265万円約265,000円6,000円約271,000円約22,600円
700万円516万円約330万円約330,000円6,000円約336,000円約28,000円

※ 社会保険料控除・基礎控除のみ考慮した概算です。生命保険料控除・扶養控除等がある場合はさらに少なくなります。 実際の金額は各自治体の税務課または確定申告書でご確認ください。

⑦ 6月に住民税が上がる理由(定時改定の仕組み)

「6月の給与から急に住民税が増えた」という疑問をよく耳にします。 これは住民税の定時改定によるものです。

💡 住民税の天引きサイクル
  • 毎年1〜3月:確定申告または年末調整の情報が市区町村に集約される
  • 5月ごろ:市区町村が前年の所得をもとに新しい税額を計算し、会社に通知
  • 6月〜翌5月:新しい税額で12か月に分割して天引き開始

つまり、6月の給与から天引きされる住民税は「前年の所得」に基づいています。 前年に昇給・副業収入増加・配偶者控除がなくなったなどがあると、 6月から住民税が増えるのはそのためです。

⑧ 転職・退職時の注意点(普通徴収への切り替え)

退職した場合

退職する場合、残りの住民税の扱いは退職月によって異なります。

退職月残りの住民税の扱い
1〜5月退職最後の給与または退職金から残額を一括徴収(本人が希望すれば分割も可)
6〜12月退職退職翌月以降は普通徴収に切り替わり、自分で4回に分けて納付

転職した場合

転職先に新しい会社が決まっている場合は、前の会社から転職先の会社に住民税の特別徴収が引き継がれます。 転職先が決まっていない場合や空白期間がある場合は、一時的に普通徴収となり自分で納付します。

⚠️ 普通徴収への切り替え後の納付忘れに注意
普通徴収になると、6・8・10月・翌1月の年4回に分けて自分で納付書で支払います。 払い忘れると延滞金が発生するため注意しましょう。 コンビニ払い・口座振替・スマホ決済などで納付可能です。

⑨ よくある疑問(FAQ)

住民税が急に上がった理由は何ですか?
主な原因として、以下が考えられます。 (1) 前年に昇給・残業増加があった (2) 配偶者が働きはじめて配偶者控除が使えなくなった (3) 副業などで給与外の収入が発生した (4) ふるさと納税などの申告をしなかった (5) 各種控除(生命保険料控除など)が変わった 心当たりがなければ、市区町村から届く「住民税の決定通知書」で明細を確認しましょう。
新入社員1年目は住民税がかからないって本当ですか?
はい、原則として正しいです。住民税は前年の所得をもとに計算されるため、 学生から初めて就職した方は前年収入がなく(またはアルバイトのみで非課税の場合)、 入社後最初の6月まで住民税の天引きがありません。 入社翌年の6月から住民税の天引きがスタートします。
副業があると住民税は増えますか?
はい、増えます。副業で所得が発生すると、それも住民税の課税対象に加算されます。 副業分は確定申告(または住民税申告)で申告する必要があります。 また、副業分の住民税が会社に通知されると副業が発覚するリスクがあるため、 住民税の納付方法を「普通徴収(自分で納付)」に選択することで、 副業分を会社に知られにくくすることができます。

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